青春と京王線

ねむれないから、ふと思ったことを書いてみる。

 

もし「好きな電車は?」と聞かれたら(そんな機会ないけど)、私は京王線と答える。

大学には自宅から2時間かけて通ってた。

そのうち、京王線の乗車時間は40分。

その40分は私にとって大切な時間だった。

 

通学生はだいたい中央線ユーザーが多くて、京王線にだれかと乗ることはほぼなかった。

サークルの練習からの帰り道、原チャを降りて急いで特急に乗ってた。

そこから降りるまで40分。少しずつ混んでいく電車の中、次のイベントで踊る曲を聞きながら、事務連絡をLINEに流したりはたまたぼーっと外を眺めたり。

 

当時3路線を乗り継いで通ってたけど、唯一京王線だけが地上を走っていた。だから窓の外の景色を見れるのは京王線だけだった。

分倍河原聖蹟桜ヶ丘の間で川を渡るとき、ちょうど窓の向こうにも川を渡る橋がある。

あの橋の、電灯が等間隔に光るのを見るのが好きだった。暗い夜をぽつりぽつり、照らす光を見てほっと一息ついていた。

 

当時つらいことはたくさんあった。どうやったら上手く教えられるか、練習を進められるか。学業との両立とか、人間関係とか、自分がうまくできない踊れない不甲斐なさとか。今の自分ならもっとうまくやれそうなことばかりだけど。

苦しいときも、ひとり夜景を眺めてずっと心の中をのぞきこんでいた。

 

卒業してからもたまに大学へ行くとき、なんとなく京王線に乗ってしまう。

青春を過ごした京王線が私は大好きだ。